日本にヒアリが入ってきた当初は「殺人アリ」という名前ばかりが先行して、「刺されると命にかかわる」という報道をし続けたマスコミですが、専門家によると致死率は「1%」にも満たない、0.00…1%だそうです。
とはいえ、刺された箇所に見られる腫れ、毒が全身を回るとじんましんのような症状が出たりなど、やはりヒアリの毒は、恐ろしいものであることは分かりますね。
ヒアリが好む場所を避け、ヒアリの巣を見つけても触らずにするなど、ヒアリに対して十分な注意をしていても、刺されてしまうことがあるかもしれません。
また、ヒアリにも効果があるとのことで、アリの殺虫剤がよく売れているそうですが、ヒアリの巣を見つけたら、ヒアリのいる場所が分かった時の一番正しい駆除方法って知りたくないですか?
このページでは、
・ヒアリに刺された時の対処法
・ヒアリの正しい駆除方法
この2点に焦点を絞って紹介します。
ヒアリに刺された時の対処法・治療法
ヒアリに対してどれだけ注意していても、刺されてしまうことがあるかもしれません。
そんな時に少しでも知っていて欲しい、ヒアリに刺された時の対処法を紹介します。
ヒアリに刺された時の対処法・治療法
症状としましては、呼吸困難・じんましん・腹痛・血圧の低下などがあります。
ヒアリに刺された時の対処法を簡単に言いますと、
・刺されたら20~30分は動かず安静に
・容態が悪化したら病院に行く
という感じです。
先日、専門家の先生がテレビで仰っていたことなのですが、ヒアリに刺された時は「ヒアリおくやみ」という合言葉を思い出すように、と紹介されていました。
ヒ:「ひやす」刺された部分を冷やして炎症を抑えるようにする
ア:「あらう」刺された部分の毒を少しでも洗い流す
リ:「リスク認識」刺された時の危険度を知っておく
おく:「おくすり」かゆみを抑える抗ヒスタミン剤が良い
や:「やすむ」動き回ると毒が体内を巡るので動かない
み:「みまもる」周りの人はキチンと見守ってあげる
この6つの手順が大切です。
もし、容態が悪くなったら、病院で診察するようにしましょう。
ヒアリが手を這っていても払わない?
あなたの手や足にヒアリが付いていたり、這っていたりしたとします。
反射的に手で払ってしまいそうになるのですが、払ってはいけません!
その行動が返ってヒアリを刺激してしまい、何度も刺されてしまうことになるからです。
どのようにするかと言いますと…
九州大学の村上貴弘准教授によると、子どもがダダをこねる時の動きのように、手足をブラブラさせるのが良いそうです。
この動きでヒアリは落ちていくそうですので、覚えておきましょう。
羽鳥慎一のモーニングショーで紹介されたときには、スタジオでも
「まさか…?」
「先生!ホントなんですか?」
という質問が飛んでいましたが、本当です。
村上先生は「ヒアリダンス」と呼んでいらっしゃいました。
ヒアリの駆除はプロに!殺虫剤は事態を悪化させる?
ヒアリの巣を見つけたとしましょう。
その時に、取るべき行動は → 自治体に連絡
コレに尽きます。
ドラッグストアなどでは「アリやシロアリ用の殺虫剤がヒアリにも効果がある」と某殺虫剤メーカーが海外での試験結果を発表したことによって、アリ用、シロアリ用の殺虫剤が売られまくっている状態です。
ところが、この事態を環境省は、「在来種のアリも駆除してしまうことになる」と警鐘を鳴らしています。
在来種のアリが棲み着いている場所、在来種のアリがいない場所、どちらがヒアリが巣を作って繁殖をしやすいと思いますか?
もちろん前者です。
殺虫剤でヒアリを退治したとしても、巣の上っ面の部分だけで、中にいる女王アリは繁殖を続けます。
アリと比べても圧倒的な繁殖力を持つヒアリに対して、殺虫剤をかけ続ける行為をすると、先に根絶やしになってしまうのは、在来種のアリです。
ヒアリは市販の殺虫剤程度では追いつかないほどの繁殖力ですから、在来種がいなくなったその付近で、羽を伸ばすかのように繁殖をし続けることになり、かえって悪循環をもたらすことになってしまいます。
殺虫剤でヒアリを駆除はできません。
さらに、死角(後ろ)からヒアリに続々と襲われることになると、あっと言う間に何度も何度も指されるという危険性があります。
ヒアリを見つけたり、ヒアリの巣を見つけたら、殺虫剤で駆除しようとするのではなく、自治体に連絡するようにしましょう。
まとめ
ヒアリに対する報道が多いので、ヒアリに対する危機感が誰しもが多いと思います。
ヒアリに万が一刺されたときの対処法・治療法、そして、殺虫剤でヒアリを駆除しようとするのは事態を悪化させるだけなので、ヒアリの巣やヒアリを見つけたら、自治体に連絡する、ということを紹介しました。
ハブの駆除のためにマングースを放したら、生態系が崩れたなんていう話も聞いたことがあります。
在来種のアリが、ヒアリの侵入を遅らせてくれる効果もありますので、むやみやたらに殺虫剤を撒くのはやめましょう。