夏の風物詩と言えば、浴衣を着て出かける花火大会ですよね。
ところが、
「花火大会は人が多すぎて苦手」
「子どもが小さいから連れて行けない」
などで、花火大会には行かない、行けないという方も割と多いようです。
そんな方々は、手持ち花火を楽しむわけですが、手持ち花火の中でも絶対に外せないのが、線香花火ですよね。
子どもたちも、火花こそ小さいながらも一生懸命に燃えようとする線香花火に感情移入しますし、恋人同士なら、最初は激しく燃え上がり、その後に静かに落ちていく線香花火の様子を切ない気持ちで楽しむことができます。
さて、線香花火の良さは、少し物足りないなと思わせてくれる程度の短い時間に、色々な表情の火花を見せてくれるところですが、その燃焼時間を長持ちさせる方法があるとしたら知りたくありませんか?
また、誰しもが一度は実行したことがあるかもしれませんが、線香花火をくっつけるとどうなるのでしょうか?
線香花火に注目してみましょう!
もくじ
線香花火を長持ちさせるにはどうすると良い?
絶妙な時間配分で少しの物足りなさが、切ない気持ちと心の平穏をもたらしてくれる線香花火なのですが、もし、線香花火を長持ちさせる方法があるとしたら知りたくないですか?
実際にその方法を実行するかはさておき、線香花火を長持ちさせる方法を紹介します。
線香花火は4つの表情と名前の由来
線香花火の燃え方が何回か変わることは皆さんご存知だとは思いますが、実は4パターンあり、それぞれに名前があります。
【1.牡丹(ぼたん)】
線香花火に火をつけると、シャーっと音を立てながら、火が丸い形に集まってくるような動きを見せてくれます。その丸い様子が、牡丹の花に似ていることから名づけられました。
【2.松葉(まつば)】
松の葉のことですね。線香花火が一番勢い良く燃え盛る見せ場です。松から葉がたくさん外へ向けて伸びている様子に似ていることから名づけられました。
【3.柳(やなぎ)】
重力に逆らうことなく地面に向けて首(こうべ)を垂れる柳。細い火花が重力に逆らうことなく下へ落ちていく様子が似ていることから名づけられました。
【4.散り菊(ちりぎく)】
菊の花びらが散っては咲く、散っては咲く…その様子に似ていることから名づけられました。
線香花火は関西と関東で違う?
線香花火は大きく分けて2つの種類があります。
関西(西日本)で作られた線香花火は『すぼ手牡丹(すぼてぼたん)』と言います。
関東(東日本)で作られた線香花火は『長手牡丹(ながてぼたん)』と言います。
線香花火『すぼ手牡丹』を長持ちさせるには?
【斜め45度に上げて持つ】
これに関しては、すぼ手の線香花火を購入した際の遊び方の注意書きに、もしかしたら書かれているかもしてません。軸がしっかりしているのが特徴であるすぼ手牡丹なので、火薬の部分が徐々に軸を伝って降りてくるという状況を作ってあげるのです。そうすると長持ちするようですね。
線香花火『長手牡丹』を長持ちさせるには?
【斜め45度に下げて持つ】
すぼ手の線香花火とは逆に、長手牡丹は斜め45度に下げて持ちましょう。そもそも、軸の部分が弱いので45度に上げて持つことが難しいですけどね。
【火薬と軸の境目をひねる】
火薬が詰まっている部分と軸になっている部分の境目をひねって閉めると、線香花火が長持ちすると言う噂が…!
線香花火をくっつけると長持ちする?
私は実際にやったことはありませんが、線香花火を束に持って一気に燃やしてしまうという何とも贅沢な方法で、線香花火を楽しんだことがありますか?
『束になってかかれば、倒せるかもしれない!』というフレーズが戦闘アニメなどでよく使われます。燃焼時間が非常に短い線香花火を少しでも長持ちさせるために、束にしてみたらどうなるのでしょうか?
答えは明快です。
線香花火の情緒も何も無くただただ燃え上がって、熱くて持っていられなくなる、という結果になります。
もし仮に、たくさんの線香花火の『牡丹』の状態が一つにまとまってしまったら、重さに耐え切れずに落ちてしまいますよね。すごく大きな玉になって、すごく大きな火花を咲かせてくれるのでは?という淡い期待は無残に破壊されてしまうでしょう…。
線香花火は中国産よりも国産が良い
日本で流通している線香花火の多くは中国産です。
私が実際に試して比較したわけではありませんが、中国産の線香花火よりも、日本で作られた国産の線香花火のほうが長持ちすると言われています。
価格は国産の線香花火のほうが割高ではありますが、少しでもあの切ない風情を長く楽しみたいなら、国産の線香花火を選ぶと良いと思います。
まとめ
線香花火を長持ちさせるにはどうしたらいいか、だいたい分かっていただけたかなと思います。あまりにもすぐに落ちてしまうと残念ですが、あまりにも長持ちしてしまいすぎるのも風情を感じないかもしれません。
牡丹 → 松葉 → 柳 → 散り菊の4つの表情をほのかに見せて、「もう少し…」と思った瞬間に落ちてくれるのが、線香花火の美しさを一番堪能できるのかもしれませんね。